新近効果
前回の投稿で、「初頭効果」について話しましたが、
それとは逆の「新近効果」(または「終末効果」)というのもあります。
これは、興味を持っている対象から最後に得た除法が、
特に重要なものとして強く印象付けられるという心理作用です。
つまり、別れ際のあなたのっ態度や表情が、
相手に重要な印象を与えるということであり、
文字通り「終わり良ければすべて良し」ということになるわけです。
もしもデートの別れ際に相手が不機嫌そうな顔をしていれば、
後味は良くないでしょう。
逆に相手が幸せそうな笑顔で帰るのを見れば、
その日のデートの印象自体がグッとアップするはずです。
たとえば仕事で間違いなどがあったとしても、
きちんと詫びた後で丁寧にあいさつしてすぐにその場を立ち去れば、
相手には爽やかな印象が残ることでしょう。
「初頭効果」と併せて考えれば、
結局は最初と最後が肝心だ、ということになりますね。
心理学者アンダーソンは、
実際にあった犯罪事件をもとに、
模擬裁判の実験を行いました。
弁護側と検事側にそれぞれ6つの証言を用意し、
2つずつ陪審員に聞かせました。
すると、陪審員は最後に聞いた検事側に有利な判決を下しました。
しかし今度は証言の順番を変えて、
検事側6つ、弁護側6つという順番にしたら、
弁護側に有利な判決のなりました。
このことから、重要な情報がたくさんある場合は、
直前の情報に影響を受けた判断をする傾向が強いことがわかりました。