類似性・相補性の原理
心理学ではお互いの似ているところを「類似性」といいます。
「似た者夫婦」などという言葉がありますが、
人間は基本的に自分と似たところのある人に惹かれやすい傾向があります。
社会心理学者のバーンが行った実験でも、
意見や態度が似ている相手のほうが
より惹かれやすいということが明らかになっています。
趣味などの好みが合う者同士は、
親密になりやすいのです。
一方、心理学者ウィンチによる実験では、
性格が違うカップルのほうがうまく行くという、
バーンの実験とは逆の結果が出ています。
これは性格の違う二人がお互いをうまく補い合っている場合で、
このような関係性は「相補性」と呼ばれます。
自分の強みが相手の弱みを補うことで関係が深まるわけです。
ただし、違うところが多いと「反りが合わない」ことも多くなり、
うまく行かない事例が増えるとされています。
お互いが異なる趣味嗜好を持っていることを認め合えれば、
「類似性」の高いカップルよりも魅力が増す可能性があります。